東大セミナー通信

2016.09.01塾長メッセージ

「高大接続システム改革」について


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先般、(株)ナガセ主催の2020年を目処にした教育改革に関するセミナーに出席した。何故、今教育改革なのかの総論的説明から具体的な教育法であるアクティブ・ラーニングに至るまで盛り沢山の内容であった。この度の教育改革は単なる入試改革に止まらず、高校教育ならびに大学教育を一体的に改革しようとする意欲的なもので世界における日本の位置といった世界情勢、また少子化といった時代要請からも優れて必然性の高いものと言うことができる。

 

この教育改革に当たって前提となる学力について3つの要素に分解し、高校・大学教育において養成・伸長を図ることが目的とされる。その3要素とは ①基礎的・基本的知識・技能の習得 ②それを活用して問題を解決するための思考力・判断力・表現力 ③主体的に学習に取り組む態度、である。この点について現行の学校教育においては充分な対応がなされておらず、その阻害要因は現行のセンター試験などの入試制度に存するとの認識が共有されている。

 

もとより、阻害要因は入試制度のみに止まらず、旧来の集団一斉型の授業形態などの教育法にもイノベーションが求められる。その一つがアクティブ・ラーニングと呼ばれる主体的・対話的で深い学びの実現である。集団一斉授業では学力の3要素の①には向いているが②③には最適ではない。勢い大学入試はこの学力の3要素を測ることが求められる。2020年から導入される「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)において段階的に記述式問題が課せられる。

 

各大学における個別試験についてもアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)を明確に示し、従来のように客観性の名のもとに点数のみで合否を決めるのではなく、志望動機・適性なども斟酌したきめ細かい合否判断が求められる。人員、時間などの物理的制約とどう折り合いをつけていくか、大学の力量が問われる。高校の進路指導においても一部進学校に見られる成績上位生に適性を考慮せず医学部を進めるといった画一的指導は改めるべきである。

 

当然、学習塾においても学力の3要素に基づいた指導が求められてくる。この3月から個別指導で導入した「セルフ・レクチャー」はそれを意識したものである。業界としては先駆けであり画期的なものと自負している。今のところ充分に浸透しているとは言い難いが今後とも改善を図りながら進めていく覚悟である。それは何より今、教育への期待に応える有力な学習法と信ずるからである。生徒・保護者の皆様のご理解を請う次第である。

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