皆さん、こんにちは、英語科主任の越川です。
本格的な冬の到来を迎え、体調に気を配らなければいけない季節となりました。
さて、皆さんも「入試が変わる!」「センター試験がなくなる!」など
教育に変化が訪れていることをご存知かと思います。
しかしながら、その変化をうけてどのように学習を変えていけばよいのか、
迷っている方も少なくはないはずです。
そんな皆様に具体的にどのように変わるのか、「英語」という観点でお話します。
これまでの入試を想像してみて下さい。
英語のテスト時に英語を実際に話している生徒を見たことはありますか?
いたとするならばおそらく先生に怒られていたでしょう。
今までのテストは4技能:Speaking, Listening, Reading, Writingのうち、
ReadingとListeningが重要視されてきました。
センター試験はその最たるもので、この2つの技能で英語力を測ってきたのです。
しかし、2017年度の「EF EPI英語能力指数」調査[ⅰ]の報告では
日本の英語能力は80カ国中の37位で、
能力レベルの分布では「低い」に位置付けられています。
この能力が「低い」とは、
・観光客として英語を話す国を旅することができる
・同僚とちょっとした会話ができる
・同僚からの簡単なメールを理解することができる
といったレベルとされています。
つまり、中学・高校と6年間、また高校入試・大学入試に向けて、
これほど英語を勉強しているにもかかわらず、
実際には、「ちょっとした会話」ができる力しかついていないのです。
ただ、これからグローバル化が進展していく中で、
国際共通語として英語を使い、異文化理解や異文化コミュニケーションを図ることが
ますます重要になっていくのは明らかです。
このような英語教育の現状、そしてこれからの社会変化を背景に、
今まで以上に、英語を手段として「英語を使って何ができるのか」、
こういった視点で英語教育を見直す必要性がでてきたのです。
[ⅰ]「EF EPI英語能力指数」調査は、世界最大の英語能力ランキングで
100万人をこえる受験者のデータを基に作成されています。
それでは、現在問われていないSpeakingのテストは
実際どのように行われていくのでしょうか?
大学受験で見ていくと、
平成27年度のセンター試験において英語を受験した生徒は52万人、
1人3分のSpeakingテストを行ったとしても1083日かかり、
さらに評価は担当する方にも左右されてしまうと考えると、
Speakingのテストをセンター試験で行うのは現実的ではありません。
そこで導入されるのが、4技能を正確に測る外部の認定試験の活用です。
GTEC、英検、TEAPといった認定試験は4技能の配点が均等となっています。
これを大学入試の際に活用することで、英語4技能を総合的に評価することを目指していきます。
段階的に導入されていくので、
現在の学年に応じて大学入試でどのような選抜方式になるのかご紹介します。
【現高校1年生~高校3年生】
現行のセンター試験で英語力を測ります。
※但し、外部テストを先行し導入している大学も多く存在します。
特に多くの私立大学は積極的に外部テストを導入しています。
【現小学6年生~中学3年生】
大学入学共通テスト(センター試験に変わり国語・数学に記述問題が加わるテスト)と外部テストの併用型が基本です。
しかし先日、文部科学省が発表した内容によると
国公立を受験する際には必ず両方の受験が必須となります。
【~現小学5年生】
外部テストのみで英語力を測ります。
このように、学年により状況は変わってきますので、
まずは自分がどういった大学入試を迎えるのかを把握することが大切です。
「Speaking」に苦手意識を持っているのは、
従来型の英語教育を受けてきた人達だけではありません。
今変わり行く英語教育に立ち向かう生徒達も同じ気持ちでしょう。
それはこれまでの英語学習の習慣に「Speaking」という概念がなかったからです。
しかし、対策は考えるよりもシンプルで
◎英語で発話する機会を定期的にとること
◎英語で会話する機会を定期的にとること
◎英語学習の半分以上を「Speaking」に費やすこと
ということです。
東セミグループではこれらの対策をこの冬からスタートしていきます!
大学入試のためだけでなく、
その先にある「英語を使った豊かなコミュニケーション」を築けるための授業を
目指していきます。
乞うご期待です!
Copyright © NIHON LDI co.,ltd. All Rights Reserved.