この章のポイントは固有の使命という言葉にあります。これは人間の存在の必然性(偶然ではなく)を前提にしており、人生とはその使命の認識と実践という考え方に結びついていきます。これは東セミの社員のみならず、生徒一人ひとりの固有の使命の認識に私たちが寄付できれば幸いとの立場です。
このような立場に立って初めて今、自分がしている事に意義を見い出したり、将来の方向性を意識したりする事ができるのではないかと思うのです。
ここでいう使命は英語ではミッションになります。アメリカ人などは仕事上よく、このミッションを使うようです。依頼された仕事を終えた時、彼らは、「マイ・ミッション・ウォズ・アコンプリッシュド(私の使命は達成されました)」と第一番に言うようです。(成田昭夫著「学歴無用論」P.七三)「国際社会」という言葉は今では特別目新しいものでもありませんが、自国の文化と伝統に対する深い理解と矜持(きょうじ)を持ち、コミュニケーション能力に秀でた人財(あえて「材」という字を使わず「財」をあてました。)の育成こそ二十一世紀の教育において重要と考えます。
今でこそ「共生」という言葉は広く使われていますが、三年前は、まだ少なかったと思います。私は「共生」とは人間社会においては「一人ひとりが自分の長所を認識し、それを伸ばすことにより、社会全体に貢献することであり、そしてそれを互いに尊重すること」だと思います。人間の際限のない欲望に基づく考え方や社会のシステムはこれから通用しなくなっていきます。地に足の着いたしっかりとした価値観を持ちながら、地球と人間、人間と動植物が共生していける世の中を主体的に作っていけたらと思います。