浪人生のころ週7でバイトしていた私の体験談 - 東大セミナー

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2022.09.06勉強法

浪人生のころ週7でバイトしていた私の体験談


皆さんこんにちは。東大セミナーの篠原です。

この春、悔しくも大学受験の戦いに敗れ、浪人することを選んだ方もいるでしょう。「自分の力が及ばなかったからだけれど、もし、あの大学に合格していたならば、今頃自分は大学生になって大学生活を送っていたはず……。」浪人を選んだ人の大半は、こんな悔しい気持ちを抱いているはず。

そして、中には「金銭面で親に余計な負担をかけて申し訳ないから」という理由でアルバイトを考える浪人生もいるようです。タイトルにあるとおり、私は浪人生のときに個人的な事情から、コンビニと飲食店のアルバイトを掛け持ちし週7日働きつつ塾に通うという生活を送っていました(流石に受験直前期は1回までバイトを減らしていました)。

そんな私の経験から、これからアルバイトを考えている浪人生には「受験料や塾代のためのアルバイトであれば、よほどの理由がない限り、できるだけ親にお金を払ってもらうことにして、受験対策に専念した方が良い」というアドバイスを送りたいです。

タイトルを見て、「いや、まぁ、浪人生でバイトしようと思っていたけど週7日って、そこまでするつもりないし。」「浪人生が週7日でバイトってどういうこと???」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。私も今まで「週7日バイトしながら塾に通っていた」という人に出会ったことが無く、少数派なんじゃないかと思います。

今回は私の浪人時代の体験も踏まえて、「週7日アルバイトしながら塾に通うのは可能なのか」「何故浪人生にアルバイトをおススメしないか」「実際週7日アルバイトしながらの浪人生活ってどんな感じなのか」などをお伝えしたいと思います。

「何故お前の個人的な身の上話を読まねばならんのだ」と思われるかもしれません。しかし、脳科学的には「他人の不幸話」が脳の報酬系を活性化させることが証明されているのです。これをドイツ語で「シャーデンフロイデ」と呼びます。苦しんだ浪人生の体験談を聞くだけで、多少なりとも脳は幸せを感じるものなのです。

 


目次

1.浪人時代週7日バイトするに至った理由

2.週7アルバイトしつつ塾に通う生活ってどんな感じ?

3.実際どれぐらい稼いだ? 時給はいくら?

4.「バイトしながら浪人」は不可能ではないが、体力的に厳しい

5.「バイトしながら浪人」は不可能ではないが、精神的にも厳しい

6.おすすめはしないが、決めるのは自分次第

7.(余談)アルバイトしながら浪人して良かったと思うこと


 

 

1.浪人時代週7日バイトするに至った理由


何故浪人時代に週7日バイトしていたのか?これには、私の家庭の事情と、志望大学が関係しています。

(1)家庭の事情

まず私の家庭の事情からお伝えしますと、「リーマンショック」という金融危機のあおりを受けてなのか、私の父が働いていた工場は、私が高校生のころに閉鎖してしまいました。それからというもの、私の父はショッピングモールやホテルの清掃のアルバイトを掛け持つことで家族を養っておりました。母は持病があり働けませんでした。そのような事情もあり、現役のときに不合格になった際に、親に「もう働け!」「通勤用に原付買ったるわ!」と言われました。流石にこういう背景だったので「お金をください」と親に頼む気になれず、泣く泣く働くことにしたのです。

(2)志望大学が特殊だった

次に、「お金が無いなら宅浪すれば良いじゃん!」と思う方もいるかもしれません。一般的な大学であれば、宅浪も選択肢に入ると思いますが、私が志望した大学は国公立の美術系の大学であったため、実技試験(デッサン・着彩)対策のために画塾に通う必要がありました。当時、国公立の美術大学は全国に5つあり(現在は東京藝術大学、愛知県立芸術大学、金沢美術工芸大学、沖縄県立芸術大学、秋田公立美術大学の6大学)、それらの大学では、2次試験にデッサンや着彩などの実技試験が課されます。ほとんどの美大受験生は、実技試験対策のため画塾や予備校に通います。私も多くの美大受験生と同じく、美大を卒業した先生から絵のアドバイスをもらいたいということ、家ではとてもではないが実技試験対策できないということもあり、週7でバイトしてお金を貯めながら画塾に通うことにしました。

 

私が浪人時代アルバイトしていた理由は、上記でなんとなくわかっていただけたのではないかと思います。なお、意地でもバイトして浪人しようとする姿勢に父の心が折れたのか、1学期の塾代15万円をもらうことができ、春~秋まで、塾に通いつつ塾代も貯めつつという計画でアルバイトしていました。

 

 

2.週7アルバイトしつつ塾に通う生活ってどんな感じ?


実際、週7日アルバイトしながら塾に通う生活はどういうものなのでしょうか。以下に記載いたします。

(平日)

8時30分 起床

10時   塾開始

16時   塾終了

17時   コンビニか飲食店でバイト

22時   バイト終わる

23時   帰宅

12時   寝る(体力があれば勉強する)

(休日)

10時~16時 コンビニでバイト

17時~22時 飲食店でバイト

 

このような生活を4月~11月ごろまで送り、12月ごろから徐々にシフトを減らしておりました。アルバイトなので、その週のシフトによっては上記のとおりバイトが無いときもあります。そういう時は勉強するか、休んでいました。

 

 

3.実際どれぐらい稼いだ? 時給はいくら?


さて、このようなハードスケジュール(?)で実際どのぐらい稼げるのでしょうか? 

私が主に集中して働いていた時期は4月~12月ごろまでの、いわゆるセンター試験(現:共通テスト)までの期間です。 

8月は塾のお盆休みなどもあり、一番多い月は、コンビニとレストランのアルバイトの掛け持ちで約13万円稼げました。もう、8月は普通の会社員と同じかそれ以上の時間働いていたんじゃないかと思います。働き始めた4月や5月はあまりシフトに入れない週もあったのですが、それ以外は大体月8~10万ぐらい稼いでいたのではないかと思います。 

時給は、コンビニ750円、レストラン850円ほど。(今となっては日本全国どこも最低賃金時給800円越えの状況なのですが、〇年前はこれぐらいの時給が普通だったのです。)因みにコンビニでは「怒られても真面目に働くヤツ」として認められたのか、働き始めて3カ月ほどで10円時給がUPしました。 

 

 

4.「バイトしながら浪人」は不可能ではないが、体力的に厳しい


「バイトしながら浪人」は不可能ではありません。しかしそのデメリットとして、言うまでもないことかもしれませんが、アルバイトのために体力が奪われてしまう、ということがあげられます。

大体の会社員は1日8時間労働ですが、上記の生活サイクルではほとんど1日12時間稼働していることになります。体力的にハードです。何故、大抵の会社員は1日8時間労働なのでしょうか。その起源は19世紀のイギリスまで遡ります。当時、1日10~16時間の長時間労働を強いられていたヨーロッパの労働者たちが、労働時間短縮のためにストライキを起こしました。そこで、「実際どのぐらいの労働時間が最も良いのか」という議論になり、「1日8時間労働が最も生産性が高い」という実験結果が出たのです。その流れが現代も受け継がれ今も1日8時間労働が主流となっています。

いくら体力に自信がある人でも、人間が1日に活動できる時間には限界があります。労働時間と勉強時間は単純に結びつけられないと思うのですが、受験生はできるだけ自分の時間を勉強や受験対策に充てることが望ましいでしょう。

 

 

5.「バイトしながら浪人」は不可能ではないが、精神的にも厳しい


浪人生の一番の目標は志望校合格です。浪人生のときにアルバイトを始めると、まだ始めて間もないアルバイトですから、もちろんアルバイト先でも失敗してしまうことが多々あります。ひどいときは、私は毎回シフトに入るたびにレストランで皿を割っていたときがあります。 

個人的に、私が浪人生のころ一番辛かったときは、アルバイト先でも怒られ、塾でも先生に厳しい指摘を受けたときです。正直、自分で決めたこととは言え「やってられねぇ!」と思ったときが何度もあります。やさぐれる人の気持ちが凄く分かりました。何なら、言い過ぎかもしれませんが、犯罪や非行に走る人の気持ちも多少わかったような気がします。「たった1度や2度試験に落ちただけで、なんか不条理だな……。こういう心理で人って犯罪に走るのかもしれないな……。」と思ったのです。犯罪や非行は悪いことです。でも、「悪いことだからやめましょう」でやめられないぐらいの、よほどの事情がその人にはあったのかもしれない、と気づけたような気がします。 

人間、なんでもかんでも一度に上手くできる訳がありません。浪人生でなおかつアルバイトもするという人は、「怒られてもしょうがないな~。」という割り切りと図太さが必要だと思います。 

また、浪人時代にバイトを始めてしまうと、その分、しがらみが増えます。例えば急なシフトの変更で「明日バイト入れる?」と聞かれたり、病欠のスタッフが出て「今日バイト入れる?」と聞かれたりすることがあります。断っても差支えないことなのですが、初めてから間もないアルバイトで失敗したり、寝坊して遅刻してしまったりすることもあるのに、「お店がピンチの時に自分は貢献できない……」という罪悪感が生まれることもあります。更に、自分が浪人している事情をよく知らない人からは、忘年会に誘われることもあります。これらのことは、バイトをしていなかったら考えなくとも良いことです。

 

ハードなスケジュールが精神面にも影響を及ぼすこともあります。私は浪人生のころ、体力的に疲れてくると「私は浪人するためにアルバイトをしているのか……それともアルバイトするために浪人しているのか……」と考えてしまうこともありました。私の場合なんとか1浪の末、志望校に合格できましたが、2浪目もこの生活ができていたかどうかは、自信がありません……。

これらの理由から、体力的にも精神的にもハードなので、よほどの理由が無い限り、私は浪人生がバイトすることをおススメしません。

 

 

6.おすすめはしないが、決めるのは自分次第


ここまで私の経験をもとに「アルバイトしながらの浪人生活」や「浪人生にアルバイトをおススメしない理由」を記載しました。とはいえ人によって事情は様々で、やむを得ず「浪人生だけどアルバイトをしなければならない」という方もいると思います。

「浪人生だけどアルバイトしたい」と人に言うと大抵は「親にお金を払ってもらうように頼めば?」とか「浪人生がバイトなんて………」と言われるでしょう。他の人には、「バイトながら浪人しなければならない事情」は中々理解し難いことだと思います。

ただ、他の人が何か言ったとしても、最終的に自分の人生について責任を持って決められるのは自分だけです。自分自身の今後の人生にとってどうしても必要なことなのであれば、「アルバイトをしてでも塾に行って浪人する」という選択肢もあっても良いと思います。

もし、やむを得ない事情で「アルバイトしながら浪人なければならない」という人は、厳しい道だと思いますが、挫けずに頑張ってください。辛い時期はずっとは続くわけではないので、耐え忍んで合格を掴んでほしいと思います。

 

 

7.(余談)アルバイトしながら浪人して良かったと思うこと


あまりにも悪いことばかり書くと「バイトしてでも浪人するぞ」という強い決意を持った人の心を挫くことになりかねないので、少し「アルバイトしながら浪人して良かったこと」を書きたいと思います。

(1)お金の計算が得意になる

アルバイトしながら浪人していたとき、給与明細を見て「あと〇円で講習代が払えるぞ…」と瞬時に計算していました。お金の計算をする力は普通の若者よりも身についたのではないかと思います。

(2)他の人は中々体験できない特殊なエピソードを持てる

アルバイトしながら浪人する人は少数派だと思うので、大多数の人には無い特殊なエピソードを持つことができます。「まさか」と思われるかもしれませんが、私は台風の日に原付を走らせバイト先に行こうとしたことがありました(危険なので絶対にマネしないでください)。バイクを走らせている途中で「今日はもう台風だから店閉めるよ!」と電話がかかってきて引き返したのですが、無事に生きて家に帰ることができて本当に良かったと思いました。

(3)アルバイトに優しく接しようと思える

私は浪人時代のアルバイトを通して、「色々な事情でアルバイトをしている人が居るのだな」と実感することができました。アルバイトが大変だった分、自分もアルバイトをする人にやさしく接しようと思いました。

 

いかがでしたでしょうか。これからアルバイトしようと考えている浪人生に、少しでも役に立つことがあれば幸いです。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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