問題解決型学習(PBL)とは―「答えのない問い」に答える - 東大セミナー

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2021.10.14入試対策

問題解決型学習(PBL)とは―「答えのない問い」に答える


皆さんこんにちは。
東大セミナーの堀越です。

今回のテーマは「答えのない問い」です。
一見して、「なんだか難しそうな話だな……」
と感じた方もいるかもしれません。

確かに「答えのない問い」という少し矛盾したようにも見える言葉に対して、
抽象的で捉えどころがないものだという印象を持つ人も多いでしょう。

しかし昨今、学校や入試という教育の場で、
この「答えのない問い」という言葉の存在感はだんだんと大きくなっているのです。

では、いったいどのような形でこの言葉が注目を集めているのか。

ここではその背景や現状、そして今後どうなっていくのかについて、
簡単にお話ししていきたいと思います。

 

 


目次

1 「答えのない問い」とは?

2 課題解決型学習とは?

3 「答えのない問い」を考えるポイント

4 まとめ

 

 

 

1 「答えのない問い」とは?


 

まず大前提として、この「答えのない問い」とはどういうものなのでしょうか。

それを説明する上で、はじめに「答えのある問い」について考えてみましょう。

 

皆さんは、学校の課題や入試で問われる問題と言えば、
どんなものを思い浮かべるでしょう?

「~~という式を因数分解しなさい」
「〇〇年に起こった出来事を答えなさい」など、
多くの問題が教科書や資料集を読んだり、正しく計算を進めたりすれば
答えにたどり着けるようなものだと思います。

これらは出題側が先に答えを用意しており、
それと一致しているかどうかを見ることで正解・不正解を判定します。

これが「答えのある問い」です。

 

それを踏まえたうえで、改めて「答えのない問い」について考えてみます。

もともと「答えのない問い」は、哲学や道徳という領域でよく登場するフレーズです。

「正義とは何か?」「うそをつくことは常に悪か?」など、
答えがただ一つに定まらない問いかけを、「答えのない問い」と呼んできました。

しかし今や、この「答えのない問い」というのは哲学上の問題だけに留まりません。

むしろ、現代社会においては問いかけに答えがある場合の方が少ないとも言えます。

だからこそ、このような問いに答える訓練を積む必要性が出てきたのです。

 

 

このように、「答えのない問い」は出題者が先に答えを用意しているわけではなく、
そもそも正解というものが定められないものです。

 

では、何を答えても正解になるのかというと、そういうわけでもないのです。

「答えのない問い」に答えるためには、筋道立てられた論理性が非常に重要です。

ここからは、実際の教育現場で取り入れられている「答えのない問い」、

問題解決型学習(PBL)について説明していきます。

 

 

 

2 課題解決型学習とは?


 

問題解決型学習(PBL=Project Based Learning)とは、「課題解決型学習」とも呼ばれ、
知識の暗記をはじめとした受け身な学習ではなく、
自ら問題(課題)を発見し、解決策を考え、それを表現(説明)する能力を
養うことを目的とした学習法です。

 

最近では「アクティブラーニング(講義形式の授業ではなく、ディベートやプレゼンテーションなど、生徒自身が主体的に取り組む授業の形式)」
の一環として学校の授業でも取り入れられ、
入試問題でも小論文試験などを中心に、問題解決型の問題を解くことが多くなってきています。

小中高校での指導方法が定められている学習指導要領にも、
「主体的・対話的で深い学び」という言葉が用いられ、
それが「生きる力」を育むために必要不可欠であるとされています。

 

そんな、注目を集める問題解決型学習ですが、大きな特徴の一つとして、
その多くが「答えのない問い」をテーマにしているということがあります。

なぜ、「答えのある問い」ではダメなのでしょうか?

 

 

前述した通り、答えのある問いというのは
正しく計算したり調べたりすれば必ず答えにたどり着くものでした。

しかし学校を卒業し社会に出た後、
目の前の問題に明確な答えがあることがどれだけあるでしょうか?

現在の世界はグローバル化や技術の進歩によって、
社会問題はどんどん複雑になり、その解決策は当然教科書には載っていません。

現代社会で実際に生きていくうえで重要になるのは、
そういった「答えのない問い」に答える力、すなわち問題解決力なのです。

 

 

そうは言ってもなじみのない考え方ですので、
どう取り組んでいいのか不安だという方も多いと思います。

いよいよここから、この問題解決型学習への取り組み方、
「答えのない問い」に答える方法をお話ししていきたいと思います。

 

 

 

3 「答えのない問い」を考えるポイント


 

まず、明確にイメージを持ってもらうため、
具体的な問題解決型学習の例を一つ挙げてみます。

 

 

対象になる地域を一つ決め、

その地域の地理的特徴や産業・名産品を生かした

観光ツアーを立案しなさい。

ただし、そのツアーの行程は4時間に収まるものでなければならない。

 

 

どうでしょうか?

一見して、これまでの定期テストや入試問題で見てきたものと違うことが分かるかと思います。

当然、教科書を探しても「観光ツアーの作り方」は載っていません。

インターネットで検索すれば関連するサイトは見つかるかもしれませんが、
そのものズバリな答えは見つからないでしょう。

これが「答えのない問い」の一例です。

 

このような問いを考える上で最初のポイントになるのは、

適切に問題点を分解し、考えやすい形に再構築すること」です。

 

 

今回の例では、対象の地域を決めるために、
「地理的特徴・産業・名産品を生かした観光ツアー」であったり、
「ツアーの行程を4時間にまとめる」であったりの条件をクリアしなければなりません。

そこから、「クリアするにはどうすればいいか?」を考えます。

そうすると、「何か地理的な特徴がある地域であること」
「4時間で回れる範囲に、複数の観光ポイントがあること」
といった条件に言い換えられます。

また、観光ツアーということについても、「観光地を回るコースを作る」
「見て回るだけでなく、経済効果が出るような場所をチョイスする」
「何か地理的な学びになる(興味を引く)要素を設ける」
など、考えやすい言葉にたな卸しすることが重要です。

これによって、随分と考えやすくなったのではないでしょうか?

 

 

問題を適切に分解できたら、そこからはそれぞれの問題点について解決策を考えていきます。

ここでのポイントは、明確な根拠を基にして、論理的に解決策を導くことです。

上の例で言えば、
「他に似たような観光ツアーがあり、成功している」という具体的な成功例や、
「この観光スポットをツアーに組み込めば、このような効果がある」という成功見込みなどが
該当します。

これによって、より説得力のある提案になっていきます。

 

 

以上が、「答えのない問い」に適切に答えるポイントです。

一見すると考え方が分からないような課題でも、
問題点を分解することによって解決すべき具体的な課題が浮き上がってきます。

その課題を解決する手段を論理的に考えることで、
問いに対して適切に答えることができるようになるのです。

 

 

 

まとめ


 

ここまで、最近学校や入試でも広く取り入れられている問題解決型学習について、
またそこで重要になる「答えのない問い」に答えるということについてお話してきました。

考えるポイントはこれまでお伝えしてきた通りですが、
実際にその場でポイントを実践するためには、
日頃から問題解決的な考え方をするトレーニングをしていることが重要です。

 

 

東大セミナーではそうした「答えのない問い」にも対応できる
論理的な思考力・表現力を養うために、
「生徒自身が考える」時間を大切にする授業を実施しています。

受験に必要な知識やテクニックだけでなく、
問題解決の手法をコーチングし、できるようになるまで徹底的にサポートします。

 

今回はごく基本的な考え方を紹介しました。

「もっとポイントを知りたい!」「考える力を身につけたい!」という方は、
ぜひ一度ご相談ください。

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