今月のおススメ本:「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか」 - 東大セミナー

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2021.12.02保護者通信

今月のおススメ本:「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか」


皆さんこんにちは。東大セミナーの篠原です。

今月のおススメ本は「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか」です。

 


目次

1.本の情報

2.この本の凄いところ…タイトルのインパクトが凄い!

3.何故、自分の中に“毒”を持たなくてはいけないのか?

4.自分の中に“毒”を持つとどうなるのか?


 

 

1.本の情報


 

著者:岡本 太郎

出版社:‎ 青春出版社

価格(税込):413円

 

 

 

2.この本の凄いところ…タイトルのインパクトが凄い!


私が本書をおススメの本に選んだ理由は、タイトルのインパクトの強さにあります。

「自分の中に毒を持て!」とありますが、もし実際に目の前に「オレ、毒持ってるんですよ!」と言う人が現れたら、大体の人は「この人ヤバイな」と感じるのではないでしょうか。普通は「毒=自分の身を危険にさらす、避けるべきもの」だと思うものです。

それに、世の中では「リラクゼーションサロン」とか、「ストレスを軽減する成分が入ったドリンク」、「ASMRを聴いて癒されよう」などと、いわゆる毒(ストレス)と呼ばれるようなものを浄化させるものばかりが流行っています。

人は積極的に毒を持たないでおこうとするものなのに、何故、「自分の中に毒を持て!」と著者は言うのか、興味をそそられるタイトルだと思いました。

 

 

3.何故、自分の中に“毒”を持たなくてはいけないのか?


人間誰しも、周囲の状況に甘えて生きることや、きびしさを避けて生きようとするところがあります。例えば、「今の自分のレベルだったらこの志望校が妥当だな…」と思って無難な道を選んだり、周囲の目を気にして「こんなことを言わない方が良いな」と思ったりすることはよくあることです。これについて、岡本太郎さんは本書でこう述べています。

“無難な道をとり、みんなと同じような動作をすること、つまり世間知に従って、この世の中に抵抗なく生きながらえていくことが、あたかも美徳であるように思われているのだ。徳川三百年、封建時代の伝統だろうか。ぼくはこれを「村人根性」と言っているが、信念をもって、人とは違った言動をし、あえて筋を通すというような生き方は、その人にとって単に危険というよりも、まるで悪徳であり、また他に対して無作法なものをつきつけるとみなされる。

これは今でも一般的な心情だ。ぼくはいつもあたりを見回して、その煮え切らない、惰性的な人々の生き方に憤りを感じ続けている。”

周囲や世間、偉い人の主張に合わることは、人と人とがむつまじく親しくできるでもありますが、自分の信念を捨てても進める、楽な道とも言えます。周りを気にせず自分の信念を貫くことは、自分が痛い目に合うかもしれない危険な道です。しかし、岡本太郎さんは「危険なことに立ち向かうことこそが、人間としての本当の生きがい」だと考えているので、「常に危険な道を選べ!(=自分に毒を持て!)」と言っているのです。

岡本太郎さんの言う“毒“は、自分の信念を貫くための毒ということなのです。

 

 

 

4.自分の中に“毒”を持つとどうなるのか?


突然壮大な話になってしまい恐縮ですが、私たちは何故この世に生まれてきて、生きているのでしょうか?いろいろと言われますが、実際のところ一人の人間が生きること自体に、誰にでも納得できるような合理的な理由や意味は無いのだと思います。人間ではなく、道端で咲いている野花の例を考えてみましょう。野花は何のために咲くのでしょうか。ひょっとしたら花は「誰かを幸せにしよう」と思って咲いているのかもしれません。けれど、野花で幸せになれない人が居たらどうでしょう。野花が咲く意味とは・・・?「野花が咲く意味」はただ後付けでしかなくて、たまたまそこに咲ける環境があったから咲いているのではないでしょうか。これと同じように、人の場合もただただ、自分が生まれてこれる環境があった。確かにあるのは「自分は今生きている」という事実だけなのです。

生きることに意味はない。あるのはただ、今生きているということと、やがて死ぬという事実のみ。岡本太郎さんは、「生きることそのもの」に損得や合理的な理由など無いのであれば、「無条件に生きること」、それを徹底して貫け!と言っているのです。

では、「無条件に生きる」とはどういうことでしょうか。

岡本太郎さんの有名な言葉に「芸術は爆発だ」というものがあります。岡本太郎さんは、「芸術とは生きることそのもの」と定義しています。つまり、「芸術は爆発だ」は「生きることは爆発だ」と言い換えることができるのです。

「爆発」というと、大きな音がして物が飛び散り、周囲が破壊され人が傷つくイメージがあります。しかし、岡本太郎さんの爆発のイメージはそうではなく、次のようなものです。

“全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーッとひらくこと。それが「爆発」だ。人生は本来、瞬間瞬間に、無償、無目的に爆発しつづけるべきだ。いのちのほんとうの在り方だ。”

この部分については、本書を読まれた方それぞれの解釈があるように思います。私は「花や木がただそこに咲いているように、ただただ与えられた命をあるがままに生かそう。」ということだと思いました。

 

せわしない日々の中で、目先のことばかり考えてしまいがちですが、本書を通して普段は考えないような「いのちの在り方」を考えることができます。親子で一緒に読み、感想を話し合ってみるのはいかがでしょうか。

 

 

 

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