皆さんこんにちは。
石川県金沢市、白山市、野々市市の学習塾 東大セミナーの山田です。
今回は高校英単語の効率的な覚え方②についてお伝えします。
▽前回の記事はこちら▽
辞書は不要!?高校英単語の効率的な覚え方①「分からない単語は単語帳を使って調べる」
大切なことなので、なぜ英単語を覚えなければいけないのか、復習しておきましょう。
最近の高3生の成績表を見て、改めて感じました。
12月に入っても、なかなか英語の成績が安定しない生徒の特徴は、「とにかく語彙力が危うい」です。
分かるものもあれば、分からないものもあるという状況。
高3の12月であれば、98%の単語に自信をもって意味が分からなければいけません。
今からでも間に合います、単語を覚えましょう。
一般的に英語の長文を読むとき、長文全体の5%程度知らない単語が含まれていたとしても文章の意味が理解できるといわれています。
逆に未知の単語の数がそれを大きく上回る場合その文章を理解し設問に解答するのが一気に難しくなってしまいます。
このように英文読解の局面において英単語を知っているか知らないかは一つのターニングポイントになってくるのです。
さらに入試問題ともなると難しい文法の合わさった文章が出題されることもあります。
そこで、英単語がすべてわかっていれば単語の意味から文章の意味を推測し文の構成も明瞭になってくることがあります。
英作文をするときに知っている語彙が多いと当然書ける文章も多くなり、表現の幅が広がります。
当たり前のことかもしれませんが知っている語彙が少ないと、ライティングにおいて文章が単調でよくわからないものになってしまうのです。
模試や入試で出題される英作文の問題は非常に点数の差が生まれやすい場所でもあるので豊富な語彙を身に着けて英作文で点数をもぎ取りましょう。
また、英単語をある程度覚えていくとその法則性に気が付くことも増えると思います。
言語は人間が作ったものなので完全に法則性に基づいて単語が生まれているわけではありませんがある程度規則性があります。
簡単なものでいうと単語の頭に「un」が付くとlucky⇔unluckyのように意味が逆になることが分かったり、末尾が「able」であれば「compare:比較する」が「comparable:比較できる」となるようにもともとの単語の意味に「可能」の意味が加わることが分かります。
このように英単語をたくさん知っていればその語と近い語彙も身につくようになるのです。
そもそも、高校英語を学び始めた人は単語が全然覚えられていない状態だと思います。
学校では新しい単語を覚えていく読解中心の科目と、英文法も同時に進んでいきますが、文法の授業においても覚えなければいけない単語はたくさん出てきます。
しかし、文法事項は文法事項として、しっかりルールの理解・運用方法を理解して覚えなければいけない中で単語も覚えなければいけないという状況がどれだけ大変かということは容易に想像できますよね。
とにもかくにも、単語の学習を早期スタートさせて、覚えてしまっていれば、多少忘れてしまう単語も出てくると思いますが、圧倒的に調べなければいけない単語は少なく、文法の勉強に集中できるはずです。
英語の勉強は単語をマスターするところから始めればスムーズに勉強が進みます!
さて、英単語を覚えるメリットについて確認しましたが、ここまで読んで、「そんな時間ないんだよ!」「簡単に覚えられる方法はないの!?」と思った方もいらっしゃるでしょう。
その気持ちよくわかります。
そこで、ちょっとした工夫で、英単語の定着をぐっと伸ばす小技を紹介していきます。
今回は、感情を伴って単語を覚える方法をお伝えします。
前提として、記憶には2種類の記憶があります。
聞いたことがある人も多いと思いますが、短期記憶と長期記憶です。
誤解を恐れずに言えば、短期記憶は、忘れやすい記憶、長期記憶は忘れにくい記憶です。
脳が勝手に、長期にわたって覚える必要がないと判断した事柄については、脳に留めずに忘れるようにできています。
よく言えば、そのような情報にエネルギーを割かないということで、省エネですね。
しかし、英単語も長期記憶になっていなければ、省エネの一環として、すぐに忘れ去られてしまいます(笑)
そうならないためにも、反復したり、前回記事の単語帳を使った復習したりと、脳に重要な情報として登録させなければいけません。
長期記憶に移行する方法として、「感情を伴わせる」というテクニックがあります。
何か出来事があったときに、その出来事に対して感情が伴うことで、人間はとても重要な情報だったと認識し、長期記憶として保存をします。
ですから、英単語も「無機質に・無味に・何も感じず」覚えてしまっては、早く忘れてしまうのです。
「有機的に・楽しく・感情豊かに」覚えることが、単語を長期記憶させるためには有効です。
全部の単語に対して、初めまして!出会えてありがとう!これで僕もまた一つ賢くなるよ!という気持ちを持ちながら覚えていきましょう(笑)
具体的なテクニックをご紹介します。
これは英語だけではないですが、ゴロを使って覚えるという手法がありますよね。
社会なら、「1192(いい国)作ろう鎌倉幕府」と、鎌倉幕府が成立した年をゴロ合わせで覚えることができます。
人から聞いたゴロというのももちろん役に立ちます。
おもしろいですからね。
ただ、自分で作ったゴロ合わせに勝るものはありません。
でたらめでもよいので、覚えにくいなと思った単語は自分なりにゴロを作ると、覚えやすくなります。
restaurantをレスタウラントとローマ字読みで覚えた人もいるでしょう。
どんな形でも、自分の記憶のトリガーになるような思い出をつくることが重要です。
例えば、corespondという単語があります。
適合する・当てはまるという意味の単語です。「当てはまる」という意味ですから、何か箱のようなものに、自分が持っているものを当てはめるイメージで、「core「コレ」spond「スポーン」とあてはまる!」、文章では伝わりにくいですよね(笑)
次に身体を使って覚える方法ですが、身体を使えば自然と感情が伴います。
面白いですからね。
たとえばspringという単語を見てみましょう。
springは「春・バネ」という意味ですね。
さらには「泉」という意味もあります。
何か共通しているイメージに気づきますか?
そうですね、湧き上がってくるイメージです。
冬の寒くて何もない地面から、新しい命が湧き上がってくるイメージ・バネで下から上へとぴょーんと湧き上がるイメージ・水が湧き上がってくるイメージ。
スプリング!!と叫びながら手を大きく上に伸ばして大きく広げてみましょう。
(人それぞれの湧き上がるイメージを身体で表現してくれたら、大丈夫です)
一つの単語で複数の意味がある場合、すべてを丸暗記するというのは非常に難しいことです。
言語というのものその成り立ちには必ず共通項やイメージというものが関わっています。
その部分を掴むことができれば、納得感も強いので強く記憶に残ります。
さらにそのイメージ部分を自分で表現することで、強固な記憶となります。
さらに、ネイティブの人間が感じている言葉の語源的なニュアンスを掴むことにもつながります。
最初は難しいなぁ、なかなか気づかないなぁと思うかもしれませんが、あきらめずに続けることで必ず掴めます。
正直、単語をこのレベルで修得できるようになったとすれば、他の覚えるコツは必要ないくらいです。
難しく考える必要はありません。
ぜひ柔軟におもいつきのまま他の単語もやってみましょう。
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