記憶の定着を劇的に向上させる「社会科目」の学習方法! - 石川県金沢市・野々市市・白山市の学習塾 - 東大セミナー
2015.02.04教室の様子

記憶の定着を劇的に向上させる「社会科目」の学習方法!


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こんにちは、東進衛星予備校東金沢校の大木です。

私は現在校舎で高校1年生を担当していますが、彼らもこの春から高校2年生。そして高校2年生で本格的に始まる学習といえば理社です。文系の生徒は高校2年生になると社会を2科目学習することになりますし、理系の生徒は社会は1科目ですが理科の学習量が学習指導要領の改定によって大幅に増えたため、社会の学習に多くの学習時間を割くことが難しくなります。

私は中学部の社会科も担当していますので、今回は社会の得点を向上させる、すなわち記憶・知識の定着を向上させる学習方法をご紹介させて頂きます。

1.脱「暗記」

社会といば、暗記科目というイメージが強い生徒が大半でしょうが、実はその固定観念自体が社会の点数の伸びを妨げている一番の要因なのです。一問一答などの知識をただひたすら暗記していくことほど大変なことはありませんし、このような学習方法では得点率に限界があります。一通り暗記するだけでも多くの時間が必要になりますし、ただ暗記しただけの記憶はすぐに抜けてしまうため、それらを再び覚えるのにまた多くの時間を割かなければならなくなります。したがって、暗記型の学習から脱却することが社会の得点を向上させる第一歩といえます。

では具体的にどのように学習していけばよいのか?その答えは「理解する」ことです。

ただ単に語句を覚えるのではなく、語句の意味を理解し、語句と語句の繋がりや背景を理解する学習方法を実行すれば、知識の定着にかかる時間も少なくなりますし、記憶の抜けも抑えることができます。また、一つの知識から繋がりを辿って別の知識にたどり着くという考え方も身に付きます。

2.知識間の関連性も同時に確認

暗記型の学習をしていると生じてしまう弊害の一つに「知識間の関連性を確認できないこと」があります。ただ知識を暗記しているだけだと、少しひねった問題を出された際に答えることが出来なくなってしまいます。この弊害を払拭するためには、上記「理解する」学習に加え、その際に知識間の関連性を確認し、把握しておくことが必要になります。そうすることで、単発の知識は大量に持っているが設問に解答することが出来ないという状態から、定着している知識を使って設問に解答することが出来る状態へと変化することができます。

3.五感を使って学習する

知識を身につける際に、ノートに記すという作業は多くの生徒が行っていることです。しかし、それだけではなかなか多くの知識を確実定着させることはできません。なぜならその過程では「感覚」しか使っていないからです。

ノートに「書く(感覚)」ことに加え、教科書をよく「読む(視覚)」、超えに出して「読む=それを聞く(聴覚)」という作業も追加することで、より確実に知識を定着させることができます。

4.具体例

では、ここまで記した学習方法を実践するとどのような形になるのか。以下に具体例を記します。

例えば平安時代にできた「座」という組織は、「寺社や公家の保護を受けて営業の独占権を認められていた商工業者の同業者組合」と定義付けることができますが、類似の組織として「株仲間」というものもあります。「株仲間」の定義は「江戸幕府の保護を受けて営業の独占権を認められていた商工業者の同業者組合」であり、「座」のそれと非常に似ています。これらを丸暗記するのでは、いつまでたっても両者の区別を明確につけることが出来ない可能性もあります。そこで「理解」する学習を実戦するのです。すなわち、なぜ「座」は「寺社・公家の保護」で「株仲間」は「江戸幕府」の保護なのかということを考えるのです。営業の独占権を認めてもらうということは、お金を払って特権を保証してもらうということですから、当然力のあるものに守ってもらわなければ意味がありません。「座」が生まれた平安時代は、貴族が支配する時代でした。ですから力があったのは寺社・公家なのです。そして「株仲間」は江戸時代に生まれた組織ですから力があるのは当然江戸幕府。よって各定義は上記のようになるのです。「理解する」過程を追加することで、曖昧な知識も確実な知識へと変化します。

次に、知識間の関連性を確認します。平安時代に寺社・公家が力をもっていたという点。公家が力をもっていたのはなぜか。それは豪族中心の古墳時代が終わり、聖徳太子が天皇中心の国づくりを行った奈良時代以降、日本の政治は貴族を中心に行われていたからです。「平安時代は貴族社会」という知識と「大化の改新以降の日本の政治形態」を結びつけるわけです。また寺社が力をもっていた点も確認。寺社が力をもっていたのはなぜか。それは多くの荘園をもっていたから。それはなぜか。743年に墾田永年私財法がだされて寺社(や公家)が積極的に開墾を行ったから。このように、「平安時代に寺社が力をもっていたこと」という知識が、「荘園」という知識と「墾田永年私財法」という知識と関連していることが明らかになるため、より多くの知識を効率的かつ正確に定着させることができるのです。

あとはこれらを声に出して読みながら、自分のオリジナルノートを作っていくだけ!

 

以上のように、社会は少し勉強方を工夫するだけで劇的に点数をアップさせることができる科目なのです。「自分で勉強できる」「覚えるだけの科目」と思っている生徒は要注意!

暗記型の学習方法を卒業し、今日ご紹介させて頂いた学習方法を是非実践してみてください!

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【記事監修者】塾長 柳生 好春


1951年5月16日生まれ。石川県羽咋郡旧志雄町(現宝達志水町)出身。中央大学法学部法律学科卒業。 1986年、地元石川県で進学塾「東大セミナー」を設立。以来、37年間学習塾の運営に携わる。現在金沢市、野々市市、白山市に「東大セミナー」「東進衛星予備校」「進研ゼミ個別指導教室」を展開。 学習塾の運営を通じて自ら課題を発見し、自ら学ぶ「自修自得」の精神を持つ人材育成を行い、社会に貢献することを理念とする。

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