著者:親野 智可等
出版社:日東書院本社
出版年:2023年
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子育てをしていると、避けて通れないのが「反抗期」。わが子の態度にイライラしたり、どう接していいか分からず戸惑ったり…そんな経験、ありませんか?
今回ご紹介する『反抗期まるごと解決BOOK』は、小学校高学年から中学生・高校生の保護者にぜひ手に取っていただきたい一冊です。著者は長年の教師経験をもとに教育評論家として活動されている親野 智可等さん。「反抗期=困ったもの」ではなく、「自立への大切なステップ」として捉える視点が印象的です。
本書では、子どもがなぜ反抗するのか、どんな言葉がけが効果的か、親はどこまで口を出していいのかなど、具体例を交えながら丁寧に解説されています。「子どもが親の言うことを聞かないのは、ちゃんと育っている証拠」といった、肩の力がふっと抜けるような言葉も多く、読み進めるうちに心が軽くなる感覚があるはずです。
塾での学びも、家庭での安心感や信頼関係が土台にあってこそ活きるもの。思春期の難しさに悩む今こそ、「親としてどうあるか」を見つめ直すきっかけとして、本書を読んでみてはいかがでしょうか。
・小学校高学年〜高校生のお子さまをお持ちの方
・子どもとの会話がうまくいかず、距離を感じている方
・反抗的な態度にどう対応していいか迷っている方
・「今の接し方でいいのか」と不安に感じている方
・子育てに追われ、気持ちのゆとりが持てなくなっている方
本書を読み終えたあと、まず感じるのは「反抗期は決して悪いものではない」という安心感です。親にとっては戸惑いや不安の多い時期ですが、子どもにとっては自立への大切な一歩。その視点に気づくことで、これまでのイライラや悩みが少しずつ和らいでいく感覚があります。
また、つい「正しいことを教えなくては」「言うことを聞かせなければ」と力が入っていた自分に気づき、「受け止める」「見守る」といった、距離感を意識した関わり方の大切さにも改めて気づかされます。
衝突は信頼関係を深めるチャンスであり、親自身も成長できるきっかけになる――そう前向きに捉えられるようになるのも、この本がもたらしてくれる大きな変化です。「うちだけじゃないんだ」と思えることで、気持ちがふっと軽くなったという声も多く聞かれます。
子育てに悩むすべての方にとって、温かく寄り添い、明日からの接し方をそっと後押ししてくれる一冊になるはずです。
レバノン出身の詩人ジブランの代表作『預言者』の中の一節です。
この言葉は、親として「支配する」のではなく「見守る」姿勢の大切さを静かに教えてくれます。
反抗期の子どもに対しても、“育てる”のではなく“育っていく姿を支える”という視点が、より深い信頼関係を築く鍵となるのではないでしょうか。
今月は“反抗期”をテーマに、本をご紹介させていただきました。
「親の言うことを聞かない」「会話が減った」「目も合わせてくれない」――思春期のお子さまとの関係に悩む声は、日々保護者の皆さまから多く寄せられています。
ですが、そんな反応も、成長のひとつの証。子どもが自分の意思を持ち、親とは違う価値観を築きはじめたからこそ起こる変化なのかもしれません。
子育てに正解はなく、親も子どもと一緒に悩みながら成長していくもの。
「うちだけじゃない」と思える安心感と、「見守る勇気」を持つきっかけに、今月の内容が少しでもなれたなら嬉しく思います。
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