今月のおススメ本:13歳から分かる! 7つの習慣 -自分を変えるレッスン- - 石川県金沢市・野々市市・白山市の学習塾 - 東大セミナー
2022.03.01保護者通信

今月のおススメ本:13歳から分かる! 7つの習慣 -自分を変えるレッスン-


皆さんこんにちは。東大セミナーの篠原です。

今月のおススメ本は「13歳から分かる! 7つの習慣 -自分を変えるレッスン-」です。

 

 

著者:「7つの習慣」編集部

イラスト:大西 洋

出版社:‎ 日本図書センター

価格(税込):1430円

 

 


目次

1.大ベストセラー「7つの習慣」をわかりやすく伝えた一冊

2.7つの習慣とは?

3. 今ある自分の価値観や信念に「+α」で取り入れてみることもおススメ


 

 

 

1.大ベストセラー「7つの習慣」をわかりやすく伝えた一冊


本書は、1989年に刊行されたスティーブン・R・コヴィー氏の「7つの習慣」を、13歳にもわかるようなやさしい文章でまとめた入門書です。ここでいう「7つの習慣」とは、本当の成功を手に入れるための、「人格をみがくための習慣」のことです。人生において本当に大切なものは一人ひとり違います。それを見極め、手に入れ、心の底から充実感を得ることを「本当の成功」と定義し、それを手に入れる習慣のことを「7つの習慣」として紹介しています。

 

 

2. 7つの習慣とは?


「7つの習慣」とは具体的にどのような習慣を指すのでしょうか。

 

前提

7つの習慣を自分のものにするための前提として「パラダイムシフト(自分のものの見方を変える)」と、「インサイド・アウト(周りの環境や人間ではなく、自分の内側から変える)」が重要になります。これは、「周りのせいで自分は上手くいかない」と考えるのではなく、「自分次第で上手くやることもできる!」と自らものの見方を変え、自分の変化がまわりに影響を与えていくことを言います。

 

第1の習慣 主体的である

・周りの刺激に反射的に行動する前に、立ち止まり考え、どう行動するか主体的に選ぶ。

(例)上司に嫌味を言われ、「は~!また嫌味ですか!」などと言うのは「反射的な行動」となりますが、そういった行動に出る前に、一旦自分がどう行動するか考え、後から冷静に「やめてほしい」などと伝えるのが「主体的な行動」。

・自分では変えられないことに注力するのではなく、自分が変えられることに注力すること。

 

第2の習慣 終わりを思い描くことから始める

・「どういう人生にしたいのか」「どんな自分になりたいか」人生のゴールを決める。

・自分のモットーとするもの(原則としたい価値観)を決める。

(例)部活で優勝することと、志望校合格のための受験勉強の両立で悩む人がいたとする。「部活」「受験勉強」それぞれで目標を立てていると、「どちらを優先させるか」という問題で悩むが、「それぞれを”誠実”に全うする」という、ブレない価値観があれば、悩むことは無い。

 

第3の習慣 最優先事項を優先する

・「最優先事項」とは、「今すぐやらなければならない大事なこと」だけではない。「今すぐやらなくても良いけど大事なこと」が、人生において幸せをつかむために大事。

・日頃の行動を「緊急なこと・緊急でないこと」と「大事なこと・大事ではないこと」に4分類し、「緊急ではないが、大事なこと」を行う時間を多くとれるようにする。

(例)つき合いのための飲み会(緊急だが、大事ではない)に誘われたが、勇気をもって断り、自分のための勉強時間(緊急では無いが、大事)を優先させること。

 

第4の習慣 Win-Winを考える

・人は知らず知らずのうちに、相手と自分の関係を「勝ち負け」で考えてしまうもの。そうではなく、Win-Winな関係を目指す。

(例)自分ばかりが折れてばかりのLose-Winの関係や、相手を打ち負かすWin-Loseの関係ではなく、お互いがWin-Winになる関係を目指す。

 

第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される

・自分を理解してもらうためには、まず自分が相手を理解してもらうことが大事。

・相手のことを理解するために、相手に共感しながら話を聞く。

(例)相手から「学校で嫌なことがあった」という悩みを打ち明けられたときに、「私もそういうときあったけど、気にせずに乗り切ったよ」などと自分の経験を伝えるのではなく、「嫌なことがあったんだね」と、相手のそのままの言葉を繰り返し、共感する姿勢を示す。

 

第6の習慣 シナジーを創り出す

・「シナジー」とは、1人で考え込まないで、相手と力を合わせること。そうすることで、今まで考えもしなかったような大きなアイデアを生み出すことができる。

 

第7の習慣 刃を研ぐ

・日々自分を磨いて研鑽すること。勉強(知性)だけではなく、からだ、心、人間関係の4つの要素をみがく。

 

 

3. 今ある自分の価値観や信念に「+α」で取り入れてみることもおススメ


「人生のより良い生き方」を示した本書。読者の皆さんの人生の糧となることは間違いないでしょう。しかしながら、私が本書を読んで初めに抱いた感想は、「本当にこの考え方に、純粋無垢なまま傾倒しても良いのだろうか」という疑問でした。人間であれば誰しもが抱える、悩みや苦しみの乗り越え方、幸せになる方法を示したのは、本書だけではなく、仏教、キリスト教などの宗教、哲学書などがあります。

私は仏教の信仰心があつい家庭で育ったわけではないのですが、それでもやはり、自分が死んだら念仏を唱えてもらうと思うので、仏教は自分のルーツやアイデンティティの一つと言えると思います。それをなおざりにして、「7つの習慣」に傾倒するというのは、この本で示されているような「ゆるぎない価値観を持つ」ということと、矛盾するような気がしました。

とはいえ、私は仏教徒の家で生まれたからと言ってそこまで信仰心があるわけでもなく、仏教に詳しい訳でもありません。本書で書かれている内容と比較するためにも「誰でもわかる ゆる仏教入門」という本を読みました。

そこには、本書と共通するようなことも書かれているではありませんか。

例えば、お釈迦様が生まれたときに言ったとされる「天上天下唯我独尊」という言葉は有名ですね。これは「この世界のすべてのものは唯一であり、我々ひとりひとりが尊い」という意味だそうです。第4の法則「Win-Winを考える」となんだか似ている気がしませんか?

また、仏教には「第一の矢」「第二の矢」という考え方があります。「第一の矢」は、楽しいと感じたり、苦しいと感じたり、またそのどちらでもないと感じる反応のことです。対して、「第二の矢」は、「第一の矢」に対する執着のことを言います。例えば、「楽しい」という第一の矢(反応)があったとしたら、「もっと楽しいことをしたい!」という執着心が「第二の矢」です。逆に、「苦しい」という第一の矢に対して、「苦しいことはもう嫌だ!」と、苦しみから逃れようとする執着は「第二の矢」です。仏教では、「第一の矢」を受けることは仕方がないが、それらに対する執着心を捨て、「第二の矢」を受けないことが大切だと言います。これは、7つの習慣で言うところの「第1の習慣」と通じるものがないでしょうか。

 もちろん、仏教と「7つの習慣」で異なる内容もあります。仏教では「この世のすべては、自分自身も含めて全て思い通りにならない」とされるのに対し、「7つの習慣」では、自分自身をコントロールできることが前提となった考え方です。

仏教も「7つの習慣」も「より良い人生を自分が送るために信じること」という意味では変わりありませんが、共通している部分もあれば異なる部分もあります。本当のあなた自身の幸せ(成功)を手に入れるには、色々なものの考え方を知り、何を自分自身に取り入れるか、取捨選択することも必要なのかもしれません。

 

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【記事監修者】塾長 柳生 好春


1951年5月16日生まれ。石川県羽咋郡旧志雄町(現宝達志水町)出身。中央大学法学部法律学科卒業。 1986年、地元石川県で進学塾「東大セミナー」を設立。以来、37年間学習塾の運営に携わる。現在金沢市、野々市市、白山市に「東大セミナー」「東進衛星予備校」「進研ゼミ個別指導教室」を展開。 学習塾の運営を通じて自ら課題を発見し、自ら学ぶ「自修自得」の精神を持つ人材育成を行い、社会に貢献することを理念とする。

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